【日記】鼻中隔湾曲症の手術で入院してきました(体験談)

皆さんこんにちは。
今回、人生初の入院&手術をしてきたので
その体験談を書いておこうと思います。





鼻中隔湾曲症とは?


左右の鼻の穴の間には、鼻中隔という仕切りがあります。
その仕切りは中に軟骨が入ってるのですが、二次成長時の成長で軟骨と周りの骨の成長速度の違いで湾曲することが多いようです。
事故等によって湾曲することもあるらしいです。
そもそも鼻中隔は成人の90%は湾曲しているのですが
「その湾曲が大きくて何かしらの治療が必要となってる状態」を
鼻中隔湾曲症と呼ぶようです。





僕の場合


小学校の頃に「これは手術しないと鼻づまりは治らないね」と言われたことがあったんですが
「手術とか怖いから…」とずっと放置してきました。
スッキリ鼻が通る状態を、左100:100右 としたら
常に、左60:10右 とか 左10:右50 とか、そういう状態で30年以上生きてきました。
むしろ「両鼻がスッキリ通った状態」というのがどういう状態かそもそもわからないのです。
まあそれでも生きてはこれたんですが、元々花粉症も患っており、
その花粉症が近年より一層ひどくなってきてました。 
基本的に「朝起きたら(口呼吸してたせいで)喉が痛い」という状態だったんですが、
最近は花粉症のせいか「鼻が、左20:5右、ぐらいしか通らなくて、苦しくて夜に目が覚める」という状況でした。
とにかく鼻づまりが辛くて「残りの人生ずっとこうやって鼻づまりに悩むぐらいなら、もういい加減スッキリと根幹治療をしたい!」と強く思うようになりました。

というわけで手術を決意したわけです。
鼻中隔湾曲症で検索してこの日記に来た人もいると思うので、先にササっと結果を書いてから細かい内容を書いていこうと思います。



概要


【症状、病名】鼻中隔湾曲症・アレルギー性鼻炎
【治療法】手術:鼻中隔矯正術・下甲介切除術(全身麻酔)



スケジュール


3月末:地元の耳鼻科で診断をしてもらい、手術をしたい旨を伝え、招待状を書いてもらう。

4月中旬:総合病院に行き、手術をしたい旨を伝え、最速の日付でやってもらうことに。その日中に入院前検査も終える。

4月末:総合病院に家族と一緒に行き、手術の説明を受ける。 

5月9日(日):入院。10時受付。即コロナの検査。14時にコロナ陰性が出る。夜24時以降は飲食禁止。 

5月10日(月):手術。11時に点滴開始。13時半から手術。17時前に意識取り戻す。鼻にガーゼが詰まってる状態。24時まで安静。 

5月11日(火):ガーゼが喉に落ちてきてしまって1日中グッタリしてる。熱も37.5~38℃ぐらいをウロウロ。夜中にストレス性の胃痛?で鎮痛剤を点滴してもらう。 

5月12日(水):10時の診察で喉に落ちたガーゼを1枚だけ抜いてもらう。かなり楽になる。売店までなんとか歩けるように。 

5月13日(木):8時ぐらいにパニックを起こしかける。10時の診察で問題がなかったので、14時に全てガーゼ抜きをしてもらう。 

5月14日(金):ガーゼ抜きをしたことより劇的に元気になる。熱も下がった。経過が良好なので、土曜日退院が決まる。 

5月15日(土):朝10時の診察で問題がなかったので10時半に退院。歩いて11時に帰宅。自宅で安静。 

5月16日(日):自宅で安静。 

5月17日(月)~5月22日(金):術後1週間~2週間目。デスクワークで静かに仕事。夜はめちゃくちゃ早寝してた。 

以降は、運動&お酒は控えていたが比較的元気に。
ただ、カサブタとハナクソの混じったようなものが何回も鼻から出てきた。

6月11日:術後一か月。
定期健診。完全な完治はまだしてないが、もう病院に来なくていい。
お酒や運動等も解禁となった。

かかった費用は、手術&入院6泊7日で、90440円でした。(高額医療費、限度額適用認定書使用) 
事前の入院前検査は5000円ぐらい。定期検診は500円ぐらいでした。


 

【入院前】 


 僕のケースでは、トントン拍子で話が進んで行ったと思いますが 「手術前の説明」「手術当日」に家族が付き添わないといけなかったので、それが若干調整に苦労しました。 
でもネットの体験談を見ると、1年ぐらい待つケースもあるらしいので、 このコロナ禍でこれだけ早くやってもらえたのはありがたいです。 
入院から2週間前はお出かけしないでね。と言われました。
コロナ禍ですしね。 



【入院の準備】 


 病院から指示された持ち物はこちらです。 

・健康保険証 
・病院の診察券 
・限度額適用認定証 
・入院書類一式 
・マスク 
・ちゃんとした靴(スリッパ不可) 
・下着 
・バスタオル 
・フェイスタオル 
・テッシュペーパー 
・ウェットティッシュ 
・懐中電灯 
・テレビ用イヤホン 
・歯ブラシ 
・割れないコップ 
・石鹸
・シャンプー
・ボディソープ等 
・ヒゲソリ 
・背中に敷く大きめのバスタオル 
・使用中の薬 
・お薬手帳 


 個人的に持っていってよかった物はこちらです。 

・スマホ充電器(必須) 
・携帯充電器(スマホを充電してない時にこっちを充電しておく) 
・鼻セレブ系の保湿高級ティッシュ(箱単位が推奨。1箱じゃ足りませんでした。) 
・小銭専用の財布(病室の近くにある自動販売機が小銭オンリーでした。) 
・タブレット(電子書籍用) 
・保冷タンブラー(氷を買って食べるのによかった) 
・物干しロープ(タオルを干すのに) 
・フック付き化粧品ポーチ(枕元にひっかけて、色々小物を入れるのに丁度良かった) 


 忘れたけど持っていけばよかったと思う物。 

・保湿マスク(口の渇きとの闘いなので、あったら楽だったと思う) 
・ウェットティッシュ、ノンアルコール(アルコール除菌のしか持って行かなかった) 
・ストロー(病院で貰えました。飲み物飲むのに便利) 
・小型の加湿器(UBSで使える小型の物があったらよかったかも) 
・ハンガー(ないんかーい!とツッコみました) 



【感想】(術後一か月時点)


なんだかんだで手術してよかった。











ここからは細かく日記を書いていきます。

【入院1日目・手術前日】 


入院当日は荷物を持って10時に病院まで歩いて行きました。 
病院についたら説明を受けて病室に。 
服を着替えたら即コロナ検査をしました。 
インフル検査と同じく、鼻の奥をグリグリするタイプの検査でしたが 
まあガマン出来る程度。
むしろ明日以降の不安のほうが大きいので…w 
その後は検査結果が出るまでベッドから動かないで。と言われました。 
スマホを見たりしてゴロゴロしてたけど、14時ぐらいに結果(陰性)が出ました。 
陰性が出たので、医者がやってきて色々説明を受けました。 
夜の24時から一切の飲食(水も)禁止というので、それまではゆっくりと過ごしてね。だそうです。 

 この時点で14:30…。 

正直暇なので、持ってきたスケブにお絵かきとかして遊んでました。
「入院中、毎日絵日記描いたりしようかな~w」とか考えてましたが、
結果として絵を描くぐらい余裕があったのはこの日のみでした…w


この後はご飯を食べて寝るだけです。
ご飯自体は若干薄味ですが、美味しかったです。
思ったより美味しかったご飯に満足しつつ、明日の手術に備えて早めに寝ます。
…が、隣のおっちゃんが物凄いイビキをかいてたのがうるさくてなかなか眠れませんでした。
4人部屋だったのでしょうがないですが、おっちゃんAが凄いイビキをかき、
おっちゃんBがそれに「オイ!」「うるせえ!」「オイ!イビキうるせーんだよ!!!」とかなりのボリュームで文句言ってました。
しかもおっちゃんBの声がかなりドスが効いてて、むしろそっちのが怖くて眠れませんでした…w
なおおっちゃんAは文句言われてることに気付かずにグースカ寝てたようです。



【入院2日目・手術当日】


入院中のスケジュールは

朝6時起床。
7時朝ごはん。
10時に診察。
12時昼ご飯。
18時夕ご飯。
21時半消灯。

という感じになっています。

手術当日は食事はとれないので、11時に点滴を入れて、手術に備えます。
13時頃になると段々緊張してきます。
13:15分ぐらいにトイレに行っておきます。
手術時間が一定時間以上になると尿道に管を入れられるらしいですが、
僕の場合はギリギリ入れないでもいいぐらいの時間だったらしいです。
その頃になると付き添いの家族が来てくれたのですが、コロナ対策で直接会うことは出来ませんでした。
会うこともできないけど、一応全身麻酔の時には付き添いが必要らしいです。

そのまま点滴の手押し車みたいなのを自分で押しながら、自分の足で手術室に向かいます。 
手術室の前で「看護学生の見学をお願いしたいのですが…」と言われたので、特に断る理由もないし了承。

手術室には、オペをしてくれる先生、助手? 麻酔科医、看護婦、さらに見学の看護学生があわさって12~3人ぐらいはいたと思います。
色々な体験談を見て「手術自体は全身麻酔で一瞬」と聞いていたので、そこまで緊張はしてませんでした。
「見学がいるならオシャレしてくればよかったw」ぐらいの冗談を飛ばせるぐらいにはリラックスしてました。
そして手術台に寝ると、麻酔が始まります。

…と同時に音楽がかかります。

「手術の最中に音楽かかるって本当だったんだ~」と思いつつも、それよりも選曲に噴出してしまいましたw


つ~よ~く~な~れ~る~理由を~知った~♪



よりによって

紅蓮華/LiSA

ですよwww

これはwww炭治郎のように鼻が利くようになるといいね♪ってことですか?www
あまりに面白くて頭の中で炭治郎が喋り出しますw

「竈門炭治郎です!今日は鼻中隔湾曲症の手術に来ています。うわ~手術室、広くて雰囲気がすごくいい所だ!禰豆子も楽しんでるか?」
禰豆子「ムー!」
「みなさんも手術頑張ってくださいね!」

みたいな炭治郎構文が頭で流れる中、Bメロに入ったあたりで急速に意識が遠のいていきました…。






……

………

「…したよ…。手術終わりましたよ~!」
と声をかけられて意識を取り戻しました。
正直何が何だかよくわからない。
鼻の圧迫感と、ふわふわした感じで、全然意識がハッキリしません。

その状態で 「はい、では病室に戻りますね~」と病室に運ばれました。
正直「ちょ、まって!揺れる!気持ち悪い!安静にさせて!」と思うけど喋ることが出来ないので、耐えるしかないです。
そうしてベッドまで戻されると、その時点でやっと
「あ~手術終わったのか~」と考えることが出来ました。
正直どうやってベッドに戻されたか記憶にないです。

正確な時間はわからないですが、
13:30に手術を初めて、麻酔導入、手術、麻酔からの覚醒で、約3時間ぐらいだったそうです。
ベッドに戻った後はまず鼻の圧迫感を実感しました。
鼻中隔湾曲症の手術は、鼻の中の軟骨を切ったりつなげたりする外科的手術なので 術後は鼻の穴の中にこんもりとガーゼを詰め込まれます。

僕は
「あぁ…話に聞いてた通り、ガーゼを詰めるから、鼻呼吸が一切出来ないんだな…」
と思ってました。

色々な体験談とかを見たりしてたので、
「普段鼻がつまってるといっても、8~9割詰まってるだけ。10割詰まってるのとは全然違う」とは聞いてましたが
確かに10割鼻が詰まった状態ってのは結構絶望的に苦しいです。
でもそれは覚悟してたし、想像もしてたので、想像の範疇でした。
むしろ「口呼吸になることで、口が乾く」と言うのが、めちゃくちゃ辛かったです。

2時間ぐらいは呼吸器を口につけてる状態だったんですが、その呼吸器をつけてると、これまた口が乾く。
口は乾くけど、喉の奥に鼻からの出血が溜まるので、その血を頻繁に吐き出さないと行けない。
しかも呼吸器をつけた状態で、サッと呼吸器をズラして。

「鼻づまり」「出血が喉にたまる」「呼吸器をつけてないといけない」「安静にしないといけない」「体がだるい」

これらは一個一個はそこまで大変じゃないんですが、 全部合わさるとかなり辛かったです。
満足に動けないのに血を吐きだそうとすると、顔、呼吸器、枕とかに容赦なく血が付きます。
口の周りに血がついたのとかをふき取りたいと思っても、ウェットティッシュはアルコール除菌のしか持ってきてなかったので
顔や唇を拭くのはどうかと思ったので、ふき取れませんでした。
看護師さんが1~2回口元をふき取ってくれましたが、忙しそうだしそう頻繁にナースコールするのも悪い気がします。

そんなこんなで第一段階の「呼吸器をつけた状態」を苦しみながら乗り越えました。

呼吸器を外せたのが(多分)19時ごろ。大体2時間半ぐらいで外せたと思います。
呼吸器がなくなったので、顔を拭く、うがいをする。という行為が各段にやりやすくなって、 だいぶ楽になった感じがありました。
体自体のしんどい感じも抜けてきて、辛いのが「呼吸」「口が乾く」「口に出血が溜まる」だけになってきました。
多分覚醒後の2~3時間が一番辛い時間帯だと思います。
しかしある程度落ち着いてきたとは言っても2~3分に1回は血を吐き出さないといけません。
寝ちゃって時間を進めたいとこですが、そうそう寝れるものじゃありません。

24時ピッタリになったら、水を飲むのが解禁になったので、
そのタイミングで睡眠剤をお願いして出してもらいました。
ちなみに水を飲むと気圧で耳がボンッてなります。 ツバを飲んで耳の空気抜きをしなきゃいけないアレです。
アレが一口ごとに起こります。これはなかなか大変でした。
でも久しぶりの水は美味しかったです。

ここで一句。



初めての
全身麻酔は
紅蓮華で



【入院3日目・手術後1日目】


前日の夜に睡眠剤を出してもらいましたが、結局一睡も出来ませんでした。
息苦しい、血を吐かないといけない。というのもありましたが、
一番の原因は「鼻につめてあるガーゼが喉に落ちてきてしまってる」ということでした。

ガーゼが喉の奥でピロピロしている、という状況は想像以上に不快です。
喉で布がピロピロしてるとオエっと、吐きそうになります。
流石にずっと吐きそうだと死んでしまいそうなので、無理やり飲み込むような感じで
喉にぴったり引っ付かせておきます。
そうすれば吐きそうにはならないんですが、ジワジワとした不快感と痛みがずっと喉に残ります。

喉にくっつけた状態。というのはノドチンコにくっついてる状態でもあったので、
ノドチンコにも違和感がありまくりでした。
もちろん食事なんて出来るわけがないので、点滴で栄養を取る状態です。
食事はおかゆだけど、それ以外は普通に出してもらったんですが、
一切手をつけられませんでした。
ジュースを飲むぐらいですね。

診察の時に「喉の布、なんとかならないか?」と聞いてみるも
「ん~。見えないね。大丈夫大丈夫!ガマンして」で済まされました。
見える状態(ピラピラした状態)だと吐きそうになるから、喉にぴったり引っ付かせた状態で診察に行ったので
外からは見えなかったっぽいです。

でも「待っで…づらぃ…だずげでぇ…」と嘆願してるのに、サッと切り上げられた時にはちょっと殺意が沸きました←
「次の診察の時には、布を見える状態にしてから診てもらわないと…」と心に誓いつつ
体の向きを変えて、布の方向を調整して喉に張り付かせる位置を試行錯誤して
なんとか耐えれる方向で喉にくっつけて1日耐えてました…。
「瞬間的な辛さ」なら手術直後でしたが、「一番辛かった日」ならダントツでこの日でした。
寝ようにも、喉に異物がある状態で寝るのは正直無理です。
激しい痛みではなく、ジワジワとした不快感と痛みなので、とにかくスマホをイジったりして時間を潰します。

そうして1日中耐えていたのですが…。
夜25時ぐらいに尋常じゃないぐらいの腹痛が…。
僕は学生の頃に1回だけ、ストレス性の腸炎で救急車のお世話になったことがあったんですが、
その時の痛みにそっくりでした。
手術後、ほぼ一睡も出来ず、24時間近く喉の異物感と戦っていたので
ストレスでやられてしまったのかもです…。
ナースコールを押そうにも、同じ部屋のおっちゃんが「うんこもらしちゃった~」とナースコールしてて、
めちゃくちゃ大変そう(鼻つまっててよかった…w)。

なんとかそっちの処理が終わるまでガマンしてたけど、本当に痛くてうずくまって呻ってました。
30分後ぐらいにナースコールをして、「今出せる一番強い痛み止め」を出してもらって
ようやく痛みが治まった時には朝4時ぐらいになってました。

ちなみに熱はMAXで38.0℃。
低くても37.5℃はあり、ずっとダルかったです。



【入院4日目・手術後2日目】


痛み止めを出してもらって、少し頭がボーっとしてはいましたが、
やっぱり喉の痛みと違和感でキチンとは眠れません。
僕があまりにボロボロな様子なので、看護師さんが診察の一番を優先して予約してくれました。
(診察は30分前から番号札を各自で取って予約する形)

今度は現状を把握してもらうために、喉の布を喉にくっつけずに
ピロピロとしてる状態で待機してました。
何回も嗚咽してしまって吐きそうでしたが、そもそも吐くものが無かったですしねw
そうして診察をしてもらうと、今度はキチンと布が落ちてきてしまってるのを把握してもらえました。

今回の手術では、片方の鼻にガーゼ7枚。左右合わせて14枚のガーゼが入ってたんですが
喉に落ちてきたガーゼを1枚だけ口側から引き抜いてもらいました。
そうすると、今まで24時間以上苦しめられてた喉の異物感が無くなって
劇的に楽になりました。

ご飯もようやく食べれるようになって、栄養を自分で取れるようになりました。
まあずっと布がノドチンコにペシペシあたっていたせいもあって、ノドチンコがめちゃくちゃに腫れて
普通にしていても舌べらにぺっとりくっついてしまう状態になってしまってましたがw

ここでようやく売店まで歩く元気が出ました。 (病室6階、売店1階)
もちろんエレベーターを使ってですが、前日まではエレベーターまでたどり着けないぐらいコンディションが悪かったので…。

売店(コンビニ)では、氷を買いました。
これが口の中でサッパリして、かなり助かりました。
保冷タンブラーに入れておくと、1日ぐらい氷が持つのも良かったです。
鼻は詰まったままなので、ゆっくり寝ることは出来ないですが、
ウトウトするぐらいは出来るようになりました。

「明日はガーゼ抜き」という希望もあったのでなんとかこの日も耐えきりました。
なおやっぱり夜はほとんど寝れませんでした。
喉に落ちてきたガーゼが取れたから寝れるかも?と期待はしてたけど、やっぱり根本的に鼻呼吸が出来なかったので無理でした。

この日も熱は37.5~37.8℃ぐらいありました。



【入院5日目・手術後3日目】


この日はガーゼ抜きの日です。
ガーゼ抜き楽しみ!…と思いきや
朝ごはんを食べた後に濡れタオルを顔の近くに置いてウトウトしていたら
パニックを起こしそうになりました。

あまりに乾燥するので、濡れタオルを近くに置いてたんですが、
その時は暑かったので、首元とかに濡れタオルを置いてたら(アカン)
脳が溺れたと勘違いした?のか、

「ヤバイ…暴れなきゃ!」みたいな気持ちになってしまって、
本当に「うわー!」と叫んで暴れる一歩手前でした…。

その時はゆるキャン△のラジオ番組を流して、それを聞きながら
「大丈夫…!大丈夫…!」
と自分に言い聞かせてなんとか落ち着きましたが、
パニックになる感覚がわかりました…。


ゆるキャン△は精神安定剤(ガチ)


その後は10時の診察で問題がなかったので、予定通り14時からガーゼ抜きとなりました。
今回の手術では外科的な処理をしてて、鼻に沢山のガーゼが詰まってる状態なので
そのガーゼを物理的に引き抜く処置をします。

「大したことなかった」と言う人もいれば「あまりの痛さに気絶した」と言う人もいます。
まあ結果から言うと
「想像以上には痛かったけど、最悪の想定よりかはマシだった。インフル・コロナの検査で鼻の奥をグリグリされる痛みを13回(ガーゼの枚数分)とか繰り返されるだけ」 
って感じでした。

10時に診察した後は、13:30から麻酔を点滴で入れて14時からガーゼ抜きでした。 
麻酔をされて若干ふらつく感じでしたが、自分の足で歩いて診察室までいきました。

一応「気絶してもいいように」と気絶用の処置の準備もされてたので、ちょっとビビりましたが
「この苦しいガーゼを取ってもらえる」という希望の方が大きかったです。
事前に洗面器的な器を持たされて、自分の胸元にピッタリくっつけるように言われました。
鼻や口から色々な液体が出るのでそれを受け止める用ですね。

まず鼻に液体の麻酔をスプレー的な器具でプシュプシュ入れられました。
その後にピンセット?的なものを入れられ、布をつかまれてズルズルっと引きずりだされました。

痛い、けどなんとか耐えれる。

少しでも痛みを散らすためか、液体麻酔をかなりの量使われます。
飲み込むわけにはいかないので、吐き出すのが正解なんですが
胸元の器は大丈夫かな?と一瞬吐き出すのを躊躇したら、少し飲んでしまったようで
そこで気持ち悪くなってしまいました。

とにかく、血と麻酔が混じった液が喉から口の中に凄い勢いであふれてくるので
それを必死に吐き出してました。
布が鼻の中に残ってるとマズいので、引き抜いたガーゼの枚数を数えながらも、どんどん抜いていきます。
そうして計13枚のガーゼを引き抜いたら、結構血が噴き出してるので臨時の新しいガーゼを一回鼻の中に戻します。

臨時のガーゼを入れて5分たったら引き抜いて、ガーゼ抜きの処理が終了なんですが
その待ち時間で少し落ち着いてきたので、抜いたガーゼを見せてもらったりしました。
こんな量が入ってたのか…とビックリするぐらい沢山のガーゼが赤黒く染まっていました。

医者から「男性は痛みに弱い人が多いけど、よく耐えたし、意識はハッキリしてるし、偉いね」と褒められましたw
そうして5分たったら臨時ガーゼを引き抜いて、鼻の入口に綿球を入れてフタをして処理完了です。

液体麻酔が口の中に少し残ってたりとかで、気持ち悪かったりしたけど
もう病室に戻る時から、鼻が軽いです。
まだ入り口に綿球をしてたけど、口呼吸をすると鼻からも少し空気が入ってきます。

「口呼吸は口だけじゃなくて、鼻からも息をしてたんだ…!」と実感します。
病室に戻ってゆっくりして、15分ぐらい経って麻酔の気持ち悪さがなくなりました。
そこで鼻の綿球が血に染まってたので、綿球を交換しようと綿球を外すと…



はぁ!?!?!?鼻が!!!!通りすぎて!!!!怖い!!!!!



もう、感想is怖い


ですよ。

目が見えなかった盲目の少女が、手術後に初めて目を開けた時と同じような衝撃だと思います。

フォロワーの人から 「マスクをしてて、マスクを外した時みたいな感じですか?」と聞かれたけど
そんなものじゃない

30年薄汚い牢獄でしか生きてこなかった囚人が 「今日から君は自由だ!」とスイスの高原に連れていかれた。

ぐらいのインパクトはありました…。
その後夕飯を食べた時にもカルチャーショック。
鼻が通ってると食べやすい…。というのは凄く実感しましたが

食事の!!!味が!!!全然違う!!!

今まで食事って舌で味わってましたが
風味が喉から鼻に抜けていくのがわかります。
この風味だけでご飯食べれます。
薄味でも、味覚&嗅覚の合わせ技で全然満足出来ます。

そっか…鼻が通ってないと濃い味になっちゃって、鼻が通ってれば薄味でも満足できるんだな…。と痛感。
目玉焼きを食べても、「玉子の風味」が凄くするんですね。

今まで食べてきた目玉焼きってなんだったの?

もうこれは今までの人生で食べたものを全部もう一回食べ直す必要がありますね…。

ご飯を食べ終わると、血行がよくなったのかまた血が出てきちゃったので
氷を舐めながらゆっくりすることにします。

この日は熱も一気に下がって37.0℃前後で体もかなり楽になりました。

いやー・・・。まだ完治はしてないけど、本当にカルチャーショックだった…。
今後の人生こんな素晴らしい状態で生きていけるのか!
そうした希望いっぱいの状態で、消灯までゆっくりとします。
あ、そういえば買ったけど読んでなかった漫画があったので
それを読むことにしましょう♪


僕は…

何故…

この漫画を選んだ…










【入院6日目・手術後4日目】


メンドインアビスを全巻読んだおかげでゲロはきそうな気分での朝です。

鼻の中が乾くと治りが遅い。とのことで、鼻の入口に綿球を詰めた状態での睡眠でしたが

それでもガーゼ抜きの前に比べてくらべものにならないぐらい楽で
初めてゆっくりした夜を過ごせた気がしました。
かなり調子もよくて、診察でも経過がいい。と言われたので、
退院予定を2日ほど早めて、明日退院の運びとなりました。

10時の検診では鼻の掃除をしてもらいましたが、吸引機で色々吸い込んでもらうと
スッキリはしたんですが、鼻からタラーっと鼻血が出てきたので
綿球をこまめに交換していました。

まだシャワーはダメだったので、ウェットティッシュとかで体を拭いたりもしました。
前日まではそういうことをする元気もなかったので…。

この日は1日ゆっくりしました。
しかし、今までは鼻が完全に詰まってたから気にならなかったけど、
鼻が利くようになってから、凄く病院の匂いが気になりました。

同室の患者さんが結構臭かったり、薬品の匂いが結構したりと
今まで全然気にならなかったぶん、物凄い臭いを強烈に感じます。
でも明日退院ということで、精神的にも肉体的にも落ち着いた日でした。

熱もずっと36℃台でもう発熱は大丈夫っぽかったです。



【入院7日目(退院)・手術後5日目】


朝10時の検診で特に問題無しということで、そのまま着替えて退院になりました。
この日の検診でシャワーが解禁されたんですが、病院で浴びるよりかは
家に帰ってからゆっくり浴びたかったので、先に帰宅することに。

家まで帰るのに10分ちょい歩かないといけなかったんですが、
思った以上に体力が落ちていて、家に帰ったら結構疲れていました。

入院中お絵かきをしたかったのに、全然出来てなかったから
ササッとネタ絵を1枚描いて、その後はベッドに入って、
ゲームイベントの生放送とか見ながらゆっくりしてました。


ご飯等も作ったり用意する元気はなかったので、レトルトインスタントや出前等を活用しました。



【手術後6日目】


この日もほとんど寝たきりで、動いてもほんの少しだけでした。



【手術後7日目~】


仕事を1週間休んだのでこの日から仕事再開です。
しかし、少し早歩きをすると頭痛がします。
鼻の奥が脳とつながってるような感覚で、振動がそのまま頭に響く感じがしました。

正直全然無理は効かなかったし、すぐ疲れるし、夜は疲れて早く寝てしまいました。

あと、このぐらいから鼻がまた詰まり始めました。
鼻うがいとかをしてればよかったんでしょうが、僕はしてなかったので
大きなカサブタとかが出来てたっぽいです。

鼻を強く噛んだり、鼻に衝撃を与えたりというのもご法度なので
気を付けて生活してました。

お酒、運動はもちろん、湯船や温泉も控えるように。と言われてました。



【手術後2週間~】


段々色々な調子が戻ってきましたが、鼻をかんだ時とかに(強くはかんでないのに)
鼻の中のカサブタとハナクソの混じった物が、ボロン。と出てくることが増えました。
今までのハナクソの概念が覆るような大きさのものがボロンと出てきます。

丁度術後3週間目に入るあたりには、過去最大の大きさのものが出てきて
出てきた瞬間には思わず悲鳴を上げてしまいましたw

直径は10円玉の2枚分ぐらいはあり、太さは1センチ以上ある、銃の弾丸みたいな形のものが出てきた時には
「よくこんなものが鼻の中に入ってたな…w」と感心してしまいました。

定期検診で病院に行くと吸引機でかなり鼻の中を掃除されてました。



【手術後3週間~】


歩いたりするのは全然よかったんですが、軽く走ったり、ジャンプしたりすると
まだ頭に響いて痛い感じです。
ですがこの3週間目でその頭痛がかなり改善されていきました。
カサブタとハナクソの混じった物もあまりでなくなってきました。
ここらへんから鼻の通りもかなりよくなってきてます。



【手術後4週間~】


色々な症状が治って、ほぼ以前通りな感覚になりました。
とは言え、表面上の傷は治っても、鼻の中の軟骨はまだ完全にはくっついていないので
鼻を押したりすると、「まだ押したりしたらいけない」的な違和感はある状態です。

けどもう元気になっているので「お酒飲みたいなぁ。」って思ってましたが
医者からまだ「お酒飲んでもいいよ」と言われてないのでガマンしてましたw



【術後一か月後】


病院に検診に行くと「もう大丈夫だから検診にも来なくていいよ」と言われました。
鼻の掃除等もされることなく、サッと見ただけで問題無しと判断されました。

お酒を飲んでいいか聞いてみたら「え?もうとっくによかったのにw」と言われて
「そういうのは早く言ってよ~!w」と思いましたw

何はともあれ、一応これで完治?になります。
(鼻の中の軟骨はまだ完全にはくっついてなさそうだけど)

鼻は比較的スッキリしてます。
というか手術後の通った感覚が凄すぎて、それが鼻通り度100として覚えているので
今は常に80~90ぐらいの感覚なんですけどねw





【感想】


正直手術直後からガーゼを抜くまでは「なんでこんな大変な手術をしてしまったんだ」と思わなくもなかったですが
やっぱり手術してよかったと思います。

まさにQOL(生活の質)がガッツリ上がったって感覚がピッタリです。
とにかく全ての生活が快適になってます。



【メリット】


・鼻づまりがほぼ皆無。
花粉等のアレルギーが治ったわけではないので、鼻水とかが出ることはありますが
鼻が詰まって辛い。という感覚は今のとこありません。

・ご飯が美味しい。
手術直後のように、風味だけでご飯がイケる!というほどでもないけど
全ての食べ物の味わいがシャープになった感覚。
味の輪郭がハッキリわかるようになった。

・朝起きた時に喉が痛くなってない。
ほぼ毎朝喉が痛くなってたのに、それがピタリと治りました。
寝てる時もほぼ口を閉じて寝てる状態だと思います。
夜中に息苦しくて起きることもなくなりました。

・匂いがよくわかる。
ふとした時の匂いの感じ方が鋭敏になってる気がします。
バイクで走ったりすると風や草や土の匂いが感じられて、特に気持ちいいです。

・サウナでととのいやすい。
温泉の許可が出てからサウナに行きましたが
今までで一番「ととのった」感覚に近いとこまで行ったと思います。
サウナ→水風呂→外気浴で、外気浴の時に鼻でじっくりと呼吸してたら
いつもよりぐぐぐーっ!と来る感じが良い感じにきました。
やはりリラックスした状態には、正しい健康な呼吸は不可欠なのかもです。

・歌で高音の伸びがよい。
コロナ禍だしカラオケは行けてなくて、車の中でのカラオケ話ですが
以前より(ちょっとだけ)高音が出やすい感じがしました。
昔にちょっとだけボイトレを受けた時に、
「高音は鼻の空洞で共鳴させる」的なことを習ったんですが
通りが良くなった鼻に高音を突き通すようなイメージで歌うと
以前より高音が出る出る。喉にも余計な力が入らずに歌えました。
歌とかにも正しい健康な呼吸は不可欠なのかもです。



【デメリット】


・手術、入院の負担はやっぱある。
ネットでブログを見ると「日帰り手術!次の日から仕事!」みたいなのも見かけますが
正直絶対に止めた方がいいです。
「日帰り手術も出来るし、次の日から仕事も出来ます」は
「1日20時間働けば週140時間も働けます」みたいなものです。
物理的には可能。みたいな話なので、絶対に入院するか、入院しなくても1週間の安静期間は必要だと思います。
あと術後に辛い期間があるのは確かです。
もう1回やれと言われたら正直嫌です。100万円貰っても嫌です。
でも逆説的に言えば、鼻がスッキリ通ることには、100万円以上の価値はあると思います。

・やはり鼻の強度が落ちてる感がある(術後1か月)
そもそも鼻にあんまり触らないようにしてるんですが、
洗顔をする時なんかにこれを感じます。
どこかで、骨とかも完全に完治するには3か月ぐらいかかる。と見たことがあったので
この感覚も今後治るとは思いますが。

・鼻と頭痛のリンクがまだ切れてない(術後1か月)
頭を心臓よりも低い位置にしたり(靴紐を結んだり)
体に強い負荷をかけると、やはりまだ頭痛がする感覚があります。
明確に痛いわけじゃないですが、多分ブレイクダンスとかしたら確実に痛くなると思います。

まあこれらのデメリットは、わかりきってる負担と、今後治るであろう症状なので
正直デメリットと言っていいのかもわかりません。
鼻の強度や頭痛が半年や1年続いたら明確なデメリットになるんでしょうが
まだ1か月ですしね。



一応3か月、半年、一年とかの節目に、その時の現状をこの日記に追記していこうと思います。

鼻中隔湾曲症の手術を迷ってる人、手術を決めた人の参考になったら幸いです。

コメント